さて今日は、私が出会ってかれこれ10年くらい遊び続け、そして、いつか子どもたちと一緒に遊ぶのを楽しみにしているボードゲームの超名作 カタン のご紹介です。
社会で大切なことが凝縮されているボードゲーム、といったも過言ではありません。
カタンとは
カタンは、権威あるドイツゲーム大賞を受賞した、不朽の名作です。
初版が発売されたのが1995年なので、もう20年以上遊ばれていますね。
カタン島という架空の島を舞台に展開されるボードゲームです。
対象年齢・人数
対象年齢としては、理想は小学校の中学年(3年生・4年生)くらいかなと思います。
低学年のお子様ですと、場合によってはルールの理解が難しかったり、そこそこ所要時間がかかるので(1ゲーム1時間くらい)、集中力がもたないかもしれません。
なお対象人数は3人-4人が基本構成ですが、2人用のルールや、5-6人でのゲームに対応した拡張パックなども販売されています。
カタンのルール
ゲームのゴールは、開拓地を建てたり(+1点)、
開拓地を都市にアップグレードしたり(+2点)しながら、
いち早く10点を目指すことです。
以下、順を追って説明します。
まずプレイヤーは、2つのサイコロの目の数の合計値(2~12)と、
森林・丘陵・牧草地・畑・山地・砂漠(数字なし)の絵柄が描かれたタイルに対し、
まずゲーム開始時に2つずつ、自分の開拓地と道を設置します。
ただし開拓地の設置は、自分および他のプレイヤーの開拓地と、
道2つ分 離れていることが条件です。
(隣り合った状態で、開拓地を作ることはできません)
開拓地を設置する順番は、ABCDの4名でプレイする場合、
A→B→C→D→D→C→B→Aという順番になります。公平ですね。
そして、順番にサイコロをふっていき、
出た目の合計値のタイルに自分の開拓地があれば、
そこから資源として、森林から木材、丘陵からレンガ、
牧草地から羊毛、畑から小麦、山地からは鉱物を得ることができます。
そして、特定のレートで、集めた資源を開発に使うことができます。
木材1+レンガ1=開拓地をつなぐ道をつくることができる
木材1+レンガ1+羊毛1+鉱石1=開拓地(+1点)を作ることができる
小麦2+鉱物3=開拓地を都市(+2点)にグレードアップすることができる
羊毛1+小麦1+鉱物1=ゲームを有利に進める発展カードを得ることができる
資源のトレード
さらにこのゲームの最大の特徴は、自分のターンで、他のプレイヤーと資源の交換をができるという点です。
たとえば、「開拓地を作りたいんだけど、レンガがない!」というときには
Aさん「木材と交換してくれませんかー」
Bさん「小麦と羊毛くれるなら、いいですよ」といった具合です。
さらには、プレイヤー間だけでなく、以下のような交換も可能です。
■4:1というかなり悪いレートにはなるものの、
同じ種類の資源4つ を、別の資源に交換する(銀行での交換、と言われます)
■一般港に自分の開拓地を建てて、
3:1のややマシなレートで別の資源に交換する
■特定の資源だけが交換できる専門港に開拓地を建てて、
2:1と有利なレートで別の資源に交換する。
※一般港も専門港も、島の外側に位置するので、交換においては有利になる一方で、開拓地を建てても、資源は手に入りにくいという側面があります。
盗賊の存在と資源持ちすぎのペナルティ
このゲームでは2つのサイコロの合計値で進んでいくのですが、そこで一番出やすいめは…そう、7です。(確率にして1/6)
7の目が出たときには、盗賊コマを、好きな位置に動かすことができます。
(ゲーム開始時には砂漠に潜んでいる)
そしてこの盗賊コマが置かれたタイルは、次回以降で7が出るか、先述した特殊カードの中にいる騎士カードで追い払わない限り、資源の供給がストップします。
さらに、7が出たときにカードを8枚以上もっているプレイヤーは、ペナルティとして、カードを捨てなければなりません。
捨てる枚数は切り下げなので、8枚および9枚所持ならば持っていれば4枚捨て、10枚および11枚所持ならば5枚捨て、といった具合です。
特殊カード
ゲームを有利に展開する特殊カードには、以下のラインナップがあります。
なお、もつだけで得点になる得点カードを除いて、1ターンに1枚しか使えません。
道カード:道を2本敷設できる
※5本以上つながった最長の道をもっているプレーヤーは、最長交易路として+2点となります。
騎士カード:盗賊を追い払えるうえに、そのタイルに開拓地があるプレイヤーを1人選んで、そのプレイヤーのカードを1枚、ランダムで奪います。さらに、3枚使うと最大騎士力で+2点となります。(ただし、4枚以上使った人がいれば、その人に最大騎士力は移動します)
発見カード:好きな資源2枚を得ることができます
独占カード:自らが指定した資源のカードを、他のプレイヤーから根こそぎ強奪できます(笑)
得点カード:もっているだけで+1点になるカードです。
カタンの魅力
このゲームの最大の魅力は、交渉やかけひきのジレンマです。
たとえば資源交換の交渉は、下手すると相手が有利にゲームを進める手助けになるかもしれず、大胆さと共に慎重さが求められます。
一方で、せっかく交渉で集めたカードが、7の目が出ることでおじゃんになってしまうといったように、運の要素も大きく関わってきます。
さらに、盗賊コマを置いて嫌がらせをすることで、他のプレイヤーからの恨みを買い、終盤でしっぺ返しを食らってしまい、全然資源が集まらない、といった場面も起きたりします。
なぜカタンで社会が学べるのか
このゲームでは、5つの資源(木材・レンガ・羊毛・小麦・鉱物)の需要と供給が目まぐるしく入れ替わります。
まず、サイコロの目の合計は7に近いほうが出やすく、7から遠ざかるほど遠いので、どこに最初の開拓地を置くか、が勝敗に置いて極めて重要になってきます。
たとえば、盗賊がいることで特定の資源の供給が著しく低下したり、逆に同じサイコロの目が何回か続いて、急に供給がだぶついたり、といった具合です。
そして、魔の7が出ることによる資産半減リスクが絶えずあるため、
「ここは勝負に出て、強気に資源をホールドだ」
「いや、レートは悪いけど、今のうちに銀行で交換しよう」といった具合に、常に選択を求められます。
あるいは、独占カードが使用されることで、人為的な木材ショックや鉱物ショックが引き起こされ、とんでもないレートでの資源交換が始まったりします(笑)
戦略を立て、戦術を駆使し、敵と巧みに交渉し、ときに自らの運を信じながら、勝利に向かってゆく。
選択と交渉、人生において避けて通れない要素が、このゲームにはてんこ盛りなのです。
まとめ
発売から20年以上経っても、熱狂的な人気をほこりカタン。
家族と、ご友人と盛り上がること請け合いです。
まだやったことないという方は、ぜひプレイしてみてくださいね。
一生モノのゲームになること、自信をもって保証します!
カタンも含めて、お子様と遊べるおすすめボードゲーム5作品をご紹介したこちらの記事も、ぜひ併せてご覧ください。
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